我輩は***である。タイトルはまだない。
あれからもう2ヶ月。
大切な人との出会いから1年ちょっと。
本当にいろんなことがあった。
あいつは今元気なのかな?
あいつは今どうしてんのかな?
最近よく考えます。
―――――――。
今日から始まった新学年。
今日から俺は高校2年生だ。
(あの時はほんと新しいクラスになりたくないって思ってたな。)
新しいクラスでの最初のHR。
先生が言い出したことは「自己紹介」。
正直苦手。自己紹介とか。
ほんと嫌だったが、自己紹介は始まってしまい、徐々に俺の番が近づく。
「あーやべぇー緊張してきたー。」
心臓がドキドキいってるのが聞こえる。
ついにきた。俺の番。
「えっと・・・な、名前は猿丸啓太郎です。出身校は、は、白鴎中学です。」
ここまではよかった。
けどこの自己紹介。少し変わっていた。
自分の前に自己紹介した人の名前を最後に言わなければならない。
そして俺の後ろの席は同じ中学だった「一之瀬ハルカ」。
中学のころしゃべったことなんてなかった。
一度も同じクラスになったことないし、顔も見たことなかった。
けど名前だけは知ってた。
だから俺は正直彼女の自己紹介はあまり聞いてなかった。
名前知ってるし、大丈夫だろ。そう思ってた。
何よりも自分のことで頭がいっぱいで人の自己紹介を聞いてる余裕がなかった。
「後ろの人の名前は一之瀬ハルカさんです。」
そう言った瞬間だった。
みんながえ?って顔で俺を見た。
そしてその後みんなが笑い始めた。
一瞬俺にはなんでかわからなかった。
名前・・・間違えたのか!?
そう思った。
そしたら後ろから「片瀬だよ!」
「あ、すいません。間違えました。えっと片瀬ハルカさんです。」
「あーやべ。はず。マジ何間違えてんだよ。俺。」
(これが・・・。俺とあいつの最初の出会い・・・。)